ダンサー・インザ・ダーク
以前見たのを思い出しながら書いているので多少違うところもあるかものネタバレです
ラースフォントリアー監督 主演 ビョーク
主人公のセルマはチェコからアメリカへの移民でシングルマザー
自身の遺伝性の目の病気はいずれは盲目になる 一人息子もそのうち自分と同じ道をたどる
そうさせないためにセルマはむちゃくちゃ働いてお金をためて手術をさせるつもりであった
昼間は工場で働き内職も沢山する 工場の仕事の夜勤もやることに
心配する友人のキャシー、セルマは彼女をクヴォルタと呼ぶ
キャシーは嫌がるがセルマは私にとってはクヴォルタだといってうれしそう
セルマはつらいとき現実を離れたいとき大好きなミュージカルを頭の中で想像する
工場でのプレス音も徐々にリズムになり次第に音楽になっていく
歌手でもあるビョークの歌声がいかんなく発揮されるミュージカルシーンに入る
仕事終わりにセルマを待つジェフ ジェフはセルマのことが好き
自分のトラックで家までおくると誘うがセルマは断る
寂しそうなジェフにキャシーは「間違いないあなたに気があるわよ」と慰める
セルマは小さい劇の主役に選ばれ その練習が楽しく生きがいでもある
キャシーとミュージカル映画を見るセルマ 視力が落ちているので見えないが
見えなくてもキャシーが今どういうシーンか教えてくれるので楽しそう
セルマはキャシーに言う
ミュージカルはフィナーレが始まると寂しくなる 終わってしまうから
だから私は最後から2番目の歌が始まったら劇場をでるの…と
そうすれば自分の中で永遠にミュージカルは終わらないのよ という
セルマに家を貸してくれているのは警察官のビル夫婦
息子に自転車買ってくれたりしてとても親切
友人のキャシーに気になるジェフ、親切な夫婦とセルマは貧しいながらも幸せ
(ここんとこまでは!)
ある日、敷地内のセルマの家にお邪魔するビル セルマに話があると
実は金に困っている 妻はビルの親の遺産がはいって裕福だと思い散財しているが
じつは金はそんなになくやばいかんじであり妻の心が離れるのが怖く真実もいえないと
泣くビル、慰めるセルマ「あなたの秘密を教えてくれたから私の秘密を言うわ」と言い出す
自分はそのうち盲目になり息子はそうさせたくないためお金をためている あともう少しで
目標金額に達するのと…ビルに言うセルマ 2人だけの秘密の約束を結ぶ
(金に困っている人を前にいっちゃうの~?だめだって)
そんなこと言うもんだからビルは悪い心が働きセルマの盲目を利用して家にひそみ
セルマはビルにお金の隠し場所を盗み見られる…←複線
だんだん視力が弱くなり仕事でもミス、唯一楽しみにしていたミュージカル劇の練習でも
目が見えないのでうまくいかない 工場はクビになり劇の役は降ろされる
ほぼ盲目になったので線路のレールを頼りに家にむかって歩こうとするセルマ
付き添おうとするジェフ 線路を歩きながら話す二人
ここでも列車が線路のレールを踏む音からミュージカルに入っていきます
ジェフはセルマに「優しく君を支える夫はいらないの」的なことを聞き
「もし結婚するならあなたよ」「でも今は結婚なんかしてるときではないの」と返事
セルマもジェフが好きだったが息子の手術の金をためるのが先であった
そして家に帰ったらいつもの場所にお金がなーーーーーい!!
お金をためているのを知っているのはビルだけ すぐにビルの家にいくセルマ
夫人にビルに何の用なのとあやしまれる 夫人はセルマと夫の浮気をうたがっていたのだ
しかもビルからセルマにせまられてるみたいなことを話されたと言うではないか
否定せずに「ビルにあわせて…」とだけ言うセルマ
(ここであんたの夫は実は金ないのにあんたには嘘ついてて私が手術のためにためたお金とったのよっていちゃえば~いいのにと思う)
2階に上がると陰鬱な表情で座っているビル しらを切りお金を返す気がない様子
セルマは今返してくれるならことを荒立てないようにしようと思っている
返してと繰り返し訴え、なんとかビルからお金を取り返す
今は全額あるか枚数を数えられないが信用するといってその場から去ろうとするセルマ
その腕をつかんでを止めるビル セルマの手に自分が持っていた警官の銃を握らせる
いっそのこと殺してくれ、頼むとセルマに懇願するビル
必死に逃げようとするも逃れられないセルマ
殺せと懇願されるし、このままじゃお金は取り戻せないし、もみ合ってるうちに故意か事故かセルマはビルを撃つ 現場から逃げるセルマ そのままジェフのもとへ
とある病院につれていってほしいとせがむ 不思議に思うもセルマに惚れているジェフは
おおせのとおりにトラックにのせていってあげる
病院につくなり受付に治療費をはらい、息子の目の手術をお願いするセルマ
その後ジェフに連れて行ってもらい かつて行っていたミュージカルの練習を見学しにいく
快く迎える劇団員たち ゆっくり見ていってくれと歓迎されるセルマ
しかしセルマの殺人は知れており、すぐに影で劇団員が警察に電話をかける「きました」と(かなしぃー)
そして逮捕、連行される
裁判でもビルの金欠を決して言おうとしないセルマ 自分とビルとの秘密の約束だと
(このままでは有罪になってしまうのに もう死んでるのに約束守るのってよくわからん )
貧乏であるはずのセルマが大金を持っているはずがないということになってしまいます
拘置所に面会にくるキャシー、今までどうして息子のためにお金をためてることをだまっていたのといいます
キャシーは息子の治療費を弁護士代に代え優秀な弁護士を雇いセルマを減刑させようとする セルマは自分の命よりも息子の目が治ることが優先だと激しく反発します
びっくりしたキャシーは今、子供に必要なのは母親だと訴えます
セルマは息子に必要なのは母親ではなく見える目だと叫びます
(盲目が不幸とはかぎらないとは思うが…むずかしい選択…)
裁判はあれよあれよと貧乏なセルマがビルの財産を狙って殺したということになっていく
そんななかでもセルマは裁判中のかすかな音から想像します
裁判の書記官が記録を書いているそのペンと紙の音からまたまたミュージカルに
暗い裁判が一転、セルマは机の上でタップダンスを踊り歌う
しかしすべてはセルマの頭の中での楽しいミュージカル
現実ではセルマに死刑判決が下されます
面会にきたジェフに「愛しているよ」と言われ泣くセルマ
無音に近い拘置所に苦痛を訴える「ここには音がないのね」と女性看守に言う
セルマと同じく息子をもつ女性看守はセルマに理解をしめす「息子さんを愛しているのね」
そしてセルマの絞首刑の日、看守たちが独房を開け自分で歩いていくように言う
覚悟はできているがやっぱりいざとなると怖いセルマ
独房から足が踏み出せないセルマを女性看守が励ます セルマの体を抱え
「ほらセルマ、タンタタンタン」と足でリズムをとらせようとする タンタタンタン…
すると処刑台まで向かう歩数もミュージカルになっていく
12345678…そしてついに絞首刑の場所についてしまう
上からロープが下がり床が抜けるタイプの処刑台
すぐ下でキャシーやビルの夫人も座ってみている
(アメリカって絞首刑見守れるんだ… )
規則で顔に袋をかぶせれれるセルマ 恐怖に叫ぶ
「息ができない!」と暴れ 看守たちに無理やり拘束具をつけられそうになりますが
女性看守は盲目なのだから袋がなくてもいいじゃないとかばいます
看守はしぶしぶ上に確認をとるといい しばらく上司からの連絡待ちになります
キャシーは無理やり脇にある階段を上がって行き息子のメガネをセルマに握らせる
さとるセルマ もうメガネがなくても見えるのね…と
泣きながらキャシーは教える「あの子は孫の顔までみられるわ!」
違反行為をしたため部屋から連れ出されるキャシー
安心したセルマは歌い始めます 息子への思いを ♪「愛するジーン」♪
♪「パンは紙に包んでおくのよ」♪ ♪「これは最後から2番目の歌よーー」♪
そこへ袋がなくても刑の執行OKの電話がかかってきます 歌の途中ですが
無常にも床の穴が開きセルマはガッターンと首を吊られます
セルマは思います
みんなこれで終わりだと思うかもしれないけど終わりじゃない
だってこれは最後から2番目の歌だから永遠に続くのよ…と
文章だと伝わりにくいですがミュージカルシーン楽しくて面白いです
とある雑誌で松本人志がこの映画を絶賛していて
アンハッピーエンドと取る人もいるだろうがセルマは自分のことをまったく不幸とは思ってないんやからと 書いてあったな
ちなみに同じ監督の『奇跡の海』も最後に予想外なことがおこる…心に残る映画
わが道を行くトリアー監督です
0コメント